肌の老化を抑えるポイント UVケア

ご存じでしたか？肌の老化の約８割は紫外線の影響らしいです。

たしかに、紫外線を浴びることが多い顔と比べ、太ももの内側など紫外線を浴びにくい箇所は肌が綺麗ですので、このことからも紫外線が肌の老化の主な原因ということの裏付けが取れているように思います。

 

逆に言えば、紫外線対策をしっかりと行って紫外線を防ぐことができれば、シミやシワ、たるみの発生を抑えて、若々しい肌を維持できるということだと思います。

今回は、紫外線が肌の老化に与える影響や化粧品による紫外線対策について記載したいと思います。

 

 

紫外線とは

紫外線と聞くと太陽の光を想像されると思いますがその通りです。

厳密には、太陽光には目に見える可視光線と、目に見えない赤外線、紫外線があります。紫外線は英語でUltra Violetとなり、これをUVと略して使用されています。

 

 

紫外線の推移

年々日差しが強くなっているような感覚をお持ちではないでしょうか。

環境省(気象庁)のデータによると、日本国内の紫外線量は観測を開始した1990年以降、増加傾向となっているようです。

 

出典：紫外線環境保健マニュアル2020（2020年3月改定版；環境省）

 

 

また、下図は気象庁HPに掲載されている紫外線の経年変化として、つくばの日最大UVインデックスが8以上の年積算日数の経年変化を示していますが、UVインデックスが8以上となる日が年々増加していることが分かります。

 

出典：紫外線の経年変化（気象庁HP）

 

UVインデックスは、世界保健機関（WHO）が紫外線の強さを指標化したもので、UVインデックスが8以上は紫外線が非常に強く、できるだけ日中の外出を控えることが推奨されています。

今後も紫外線量は増加し、UVインデックスが8以上となる日も増えてくるでしょうから、ますます紫外線対策が重要になってきます。

 

出典：紫外線環境保健マニュアル2020（2020年3月改定版；環境省）

 

 

紫外線が肌に与える影響

太陽光（紫外線）を浴びると、肌細胞がダメージを受けてしまうだけでなく、活性酸素が発生し、細胞を破壊させてしまいます。

紫外線（UV）は波長によっていくつかに分類されており、私たちに直接影響があるのが、UV-AとUV-Bです。

 

 

UV-Aは紫外線の中では波長が400nm～315nmと長いため、雲や窓ガラスも透過して肌の奥深くに到達します。UV-Aが肌の真皮にまで入り込むため、ハリや弾力を生むコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作り出す線維芽細胞などにダメージを与え、肌のたるみやシワなどを引き起こします。

 

UV-Bは波長が315nm～280nmと短く、肌の奥までは届きませんが、UV-Bを浴びると肌表面に強いダメージを与えて炎症を起こすなど、皮膚に直接的な変化をもたらし、メラニン色素を過剰生成して、シミやそばかすなどを誘発します。

 

 

化粧品による紫外線対策

紫外線によるダメージを緩和するためには、スキンケア（UVケア）が効果的だと思います。

UV-Aを防ぐためには、化粧品のPA値を意識する必要があります。PAとはProtection Grade of UVAのことで、UV-Aを防ぐ効果を示しており、PA＋、PA＋+、PA＋++、PA＋+++の4段階あり、＋が多いほどUV-Aの防御効果が高いです。

 

他方、UV-Bを防ぐにはSPFがポイントになります。SPFとはSun Protection Factorのことで、SPF1～SPF50とSPF50を超えるSPF50+があります。SPF50+がUV-Bの防御効果が最も高いことになります。

 

SPFはUV-Bを防ぐ効果の持続時間を表す指標です。個人差はありますが、一般的に紫外線を浴びて日焼けが始まるまで約20分と言われており、SPF1の時が20分となります。

SPF30の場合、日焼けまでの時間は20×30=600分、SPF50の時は20×50=1000分となり、SPFの数値が高いほど、日焼けをする時間を遅くすることが期待できます。

 

 

加齢に伴って抵抗力も弱くなるので、UV-Aによる肌細胞の老化が起きやすくなるようです。

そのため、年齢を重ねるごとに、紫外線対策の重要性がより増すことになります。

 

 

日々のUVケアが重要

私たちが浴びている紫外線のうち、太陽から直接浴びる直接光は約4割で、残りの6割は壁や地面からの反射光や空気中で散乱する散乱光と言われています。すなわち私たちは日常的にあらゆる角度から紫外線を受けていることになります。

また、UV-Aは雲や窓ガラスも透過しますので、部屋の中にいても紫外線の影響を受けていますし、スマホやPCから放出されるブルーライトも波長がUV-Aに近く、肌への影響があるようです。

 

 

また、こちらには2021年度の東京の日最大UVインデックスを月別に平均したグラフを示しましたが、6-8月の夏場に限らず、2月や10月でも中程度の紫外線の強さとなっていることが分かります。

 

出典：紫外線のデータ集（気象庁HP）

 

 

このように私たちは1年中常に紫外線を浴びているといっても過言ではありません。

夏場だけに限らず、1年間を通して日々UVケアを行って肌の老化を抑えて若々しさを維持しましょう！