化粧品の保湿成分(1) BG 

化粧品には多くの成分が含まれています。どんな成分が入っているのか、少し理解できると商品を選ぶ時の参考にできるかなと思います。コンパクトな内容にしますので、ざっとお目を通し頂けると嬉しいです。

 

今回は保湿成分として利用されることが多い、BGについて紹介します。

 

 

BGとは

BGとは1,3-ブチレングリコール(Butylene Glycol)のことで、以下の構造をしています。お酒などに含まれているエタノールなどのアルコールの仲間です。1,3の数字はC(炭素原子)の1と3の場所にOH(水酸基)が付いていることを示しています。

 

BGの特徴

BGは無色透明の液体で臭気もほとんどなく、べたつきにくい質感です。

BGの主な特徴は保湿作用ですが、その他に抗菌作用もあります。

 

保湿作用：

水にもOH(水酸基)があり、BGは構造が似ているため水を引き寄せやすく、水とよく馴染みます。そのため肌の水分量を増加する作用が認められています。また、皮膚からの水分蒸発を抑制する効果もありますので、肌に水分を保持してくれるのです。

 

抗菌作用：

BGには雑菌が繁殖・増殖するのを抑える働きがあり、優れた抗菌性を有しています。そのため、パラベン類やフェノキシエタノールなどの防腐剤の配合量を減らすことができます。

 

 

他成分との比較

BGの性能についてグリセリンやエタノールとの比較をイメージで以下にお示しします。

BGは適度な保湿性と抗菌性を持ちながらも刺激が少ないため多くの化粧品で使用されています。

 

　　　保湿性　：　グリセリン ＞ BG ＞ 水 ＞＞ エタノール

　　　抗菌性　：　エタノール ＞＞ BG ＞ グリセリン ＞ 水

　　　刺激性　：　エタノール ＞＞ BG ＞ グリセリン ＞ 水

　　　揮発性　：　エタノール ＞＞ 水 ＞ BG ＞ グリセリン

　　   べたつき　：　グリセリン ＞＞ BG ＞ 水 ＞ エタノール

 

 

普段使用されている化粧品の成分を確認してみてください。

スキンケア化粧品を中心に色々な化粧品にBGが配合されていることが分かります。